県知事選出馬のチャンス

                                 東奥日報より



2006.12.14(木) 知事選に元RAB大竹氏出馬へ

 来年六月の任期満了に伴う知事選の候補者として、民主党県連内で名前が挙がってい
た元青森放送アナウンサー大竹辰也氏(59)=青森市在住=は十四日、東京・永田町の参
院議員会館に同党県連の田名部匡省代表を訪ね、出馬の決意を伝えた。大竹氏は二十一
日以降に出馬表明の記者会見をし、政策を発表、民主党などに推薦願を提出する。党県
連は二十三日に開く常任幹事会で詰めの協議をする予定だが、候補者は事実上、大竹
に絞り込まれた。民主党側は非自民勢力を軸とした態勢づくりを目指している。

 大竹氏は新潟県山北町出身。東北工業大学を経て、一九七一年四月にアナウンサーと
して青森放送に入社し、放送部長、ラジオ営業部長を歴任。二〇〇四年十一月に同社を
退社し、現在はフリーアナウンサー。昨年十二月、青森市を拠点に発足した行政・政策
研究の市民グループのメンバーとして、政策形成の手法などについて学んできた。

 田名部代表、横山北斗、田名部匡代両衆院議員と会談した大竹氏は「県民のために自
分ができることを実践していきたいという気持ちになった」との決意を伝えた。さらに
「このままでは青森県は確実に経済的に破たんする。今、踏ん張って県政を立て直さな
ければならない。(県政の)かじの取りようによっては、県民が幸せになれる道筋をつ
けることができるのではないか」と語った。

 田名部代表は「大竹氏は県内のことをよく知っており、政策にも詳しい。県民から見
て一番いいのではないか」と評価。「知事選は『県民党』で、みんなが応援する形でや
ることになる」とし、幅広い結集を図る考えを示した。大竹氏も、民主党のほかにも推
薦願を提出する予定だ。



2006.12.15(金) 大竹氏と民主党県連、政策研究活動で接点

 来年六月の任期満了に伴う知事選に向けて、十四日、民主党県連の田名部匡省代表に
出馬の決意を伝えたフリーアナウンサー大竹辰也氏(59)は、民主党県連が今月二日の常
任幹事会で二人に絞り込んでいた知事選候補の一人。今秋以降、民主党の有力候補とし
て名前が急浮上していたが、大竹氏と民主党県連とを結びつけたのは、県民レベルから
の政策研究を目指す市民団体の人脈だった。

 大竹氏は青森放送時代、主にテレビ、ラジオのスポーツ中継やラジオ番組のディスク
ジョッキーなどを担当した。二〇〇四年秋に「一生アナウンサーでいたいとの思い」
大竹氏)で同社を退社した後は、フリーアナウンサーとして活動する一方、青森市を
拠点とする政策研究グループ「市民とマニフェスト・あおもり研究ラウンジ」にも参
加。周囲の評は「とにかくまじめに勉強したい人」。

 同グループには民主党国会議員や無所属の県議・元市議など非自民の立場で政治活動
しているメンバーも多く、関係者によると、今年に入って一部メンバーが民主党県連副
代表の横山北斗衆院議員に大竹氏を紹介したという。一時は、県議選青森市区の民主党
系候補として大竹氏の名前が取りざたされたが実現せず、今秋以降は横山氏ら一部の県
連幹部が知事選への擁立を視野に接触を図っていた。

 大竹氏は十一月下旬の本紙取材に「(出馬の)打診は受けておらず、仮に話があって
も家族や仕事の問題など簡単には決断できない」と語る一方、「県連から話があれば検
討したい」と迷いも見せていた。

 また、以前から田名部代表が擁立を目指していた青森市出身のテレビ朝日コメンテー
ター川村晃司氏は出馬に消極的で、県連幹部の間には横山氏ら党国会議員の出馬を求め
る声もあり、意見はまとまっていなかった。

 しかし、十二月に入って現職・三村申吾知事が出馬表明し、自民党県連と連携して選
挙戦に向けた態勢を着々と固める中、民主党国会議員らの間には「年内中の候補者擁
立」を目指す意向が急速に高まっていた。

 ただ、大竹氏が県連の知事選候補として選択肢に正式に加わったのは今月二日の常任
幹事会からで、現時点では国会議員以外の幹部は大竹氏と面会もしていない。“蚊帳の
外”に置かれた形の地元幹部らの中には人選の経緯をめぐる不満もくすぶっており、選
挙戦に向けて、県連内の温度差をいかに埋めていくかが今後の課題となる。



2006.12.22(金) 大竹氏不出馬で落胆と戸惑い/民主県連

 大竹辰也氏が知事選への出馬を取りやめたことに対し、民主党県連内では落胆と戸惑
いの声が交錯した。同党による候補者選びは振り出しに戻った形だが、“大竹氏擁立”
の経緯をめぐって県連内部で広がった不協和音がしこりとなって残る可能性もあり、人
選は難航しそうだ。

 田名部匡省県連代表は「大竹氏は県内の実情を知っているし、政策にも詳しい。いい
候補者だと思ったが、(不出馬が)本人の意思であるのなら仕方ない。残念だ」と肩を
落とした。今後の知事選対応については「分からない。二十三日の常任幹事会で、県議
の意見を聞いてみたい。後は県議に任せる」と、自らは人選に積極的には加わらない意
向を示唆した。

 県連幹部の一人は「大竹氏は候補者として悪くないとは思ったが…。何が何だかさっ
ぱり分からない。こうした対応の乱れが今後の一連の選挙に影響しないか心配だ」と首
をひねった。別の幹部は「今回の一件で、県連内部がバラバラだという印象を県民に与
えてしまった」と憂慮する。

 現段階で、大竹氏に代わる知事選候補はいないのが実情。県連内には「有権者の選択
肢を広げるため、新たな候補者を見つけるべきだ」との声は強いが、大竹氏の出馬断念
で「県連としての選択肢は狭まった」と危機感を示す幹部もいる。

 一方、現職三村申吾知事から推薦願が出されている連合青森の山本信悦会長は「これ
まで、民主党から知事選について正式な話はない。一月中には(知事選対応で)一定の
方向性を出したいので、それまでは民主党から対応が示されるのを待ちたい」と話す。

 三村知事推薦を決めている自民党県連の冨田重次郎幹事長は「大竹氏でなくても民主
党から候補者が出てくるものとして選挙態勢を整える」としている。



2007.2.24(土) 知事選「候補3人いる」/民主田名部氏

 民主党県連代表の田名部匡省参院議員は二十三日、八戸市で開かれた「新春の集い」
の場で取材に応じ、難航している同党県連の知事選候補者選びについて「三人くらい候
補はいる」と強調した。また、「いつまでもこのままにしていられない」とも述べ、統
一地方選前にも決着をつけたい−との考えを示した。

 田名部代表によると、三人はともに県内の男性で、このうち二人とは会ったという。
一度知事選候補として名前が浮上した後、出馬を辞退したフリーアナウンサー・大竹辰
氏が三人の中に含まれているかは明言しなかったが、大竹氏とあらためて話し合いを
持つ可能性は否定しなかった。集いでは、乾杯のあいさつに立った同党の下田敦子参院
議員が「田名部匡省大先生に知事になってほしいという声が津軽には多い」と切り出す
一幕も。取材に対し、田名部代表は「もっと若いうちならやっているけどな」と笑いな
がら出馬を否定した。



2007.3.5(月) 民主県連が近く知事選候補者発表

 民主党県連の田名部匡省代表は四日、青森市内で記者会見し、六月三日投票の知事選
に擁立する候補者選びについて「現在一人から非常にいい感触を得ている。近々候補者
として発表できる」との見通しを示した。関係者らの話によると、現在、県連幹部が本
県出身の男性一人と接触中という。ただ、田名部代表自身はまだ男性と面会しておら
ず、本人からも明確な意思表示がない段階であり、候補者決定までには流動的要素も多
分に残されている。

 同日の県連の決起集会に先立ち開いた会見で田名部代表は、知事選候補について「何
人か当たってきたが、数日前、いい人がいるということで(幹部が)会った。本人も意
欲があるようだ」と説明。早ければ今月中にも候補者を決定したい−との考えを示し
た。

 同席した小沢一郎党代表も、田名部県連代表の発言を受け「県議選や参院選を戦う上
でも、皆さんの念頭には知事選があると思う。いい候補が擁立できることを期待してい
る」と述べた。

 接触中の男性とは県連幹部が三日、仙台市内で面会したとみられる。田名部代表は、
二月二十三日の会合で知事選候補が「三人ぐらいいる」と語っていたが、今回は「(三
人とは別の)新たな人物」と説明。男性の職業など詳細は「現段階では言えない」と繰
り返した。



2007.3.7(水) 中橋氏、知事選への要請断る意向

 六月三日投票の知事選で、民主党県連が出馬を要請している人物は青森市のシンクタ
ンク理事長中橋勇一氏(58)であることが六日、分かった。中橋氏は本紙取材に対して
「現時点では人生設計を切り替えて自分が政治家になるという考えにはなれない。近日
中に気持ちを整理し、民主党側に正式に返答したい」と語り、要請を断る意向であるこ
とを明らかにした。

 三村申吾知事への対抗馬の擁立を目指す民主党県連は、昨年末に青森市のフリーアナ
ウンサーの擁立に失敗し、年明け以降も人選が難航していた。

 党県連の国会議員らが中心となって新たに候補者選びを進める中、今月三日に県連幹
部が中橋氏と仙台市内で会い、出馬を要請。四日の記者会見では田名部匡省県連代表が
「現在一人からいい感触を得ている。近々発表したい」と対抗馬決定に期待を寄せてい
た。



2007.3.9(金) 中橋氏「出馬しない」/きょう民主県連に正式回答

 六月三日投票の知事選で、民主党県連から出馬要請を受けていた青森市のシンクタン
ク理事長、中橋勇一氏(58)は八日、本紙の取材に対し、要請を固辞する意向を固め、九
日午前にも同党県連側に正式に回答することを明らかにした。

 中橋氏は北海道出身で、現在は青森市に拠点を置く地方シンクタンク・コンサルティ
ング協同組合の理事長。今月三日に同党県連幹部から、知事選への出馬要請を受けてい
た。

 八日の取材に中橋氏は「要請を受けて以来、七日まで親族や市民活動仲間と話し合っ
たが、出馬しない方針に変わりはない」と強調。不出馬との判断に至った理由と、民主
党県連に対する提言などを文書にとりまとめた上で、九日午前中をめどに県連幹部に正
式に回答する−との考えを示した。

 同日午後には報道陣にも回答内容を説明するという。

 一方、中橋氏と接触してきた県連幹部は「本人から正式な回答が来ていない段階なの
で、何も言えない」と述べるにとどめた。



2007.3.9(金) 中橋氏が知事選辞退を正式回答

 六月三日投票の知事選で、民主党県連の擁立候補として出馬を要請されていた青森市
のシンクタンク理事長中橋勇一氏(58)は九日、接触していた田名部匡代県連副代表に、
要請を断る意向を正式に伝えた。昨年来、難航を続けている同党県連の候補者選びは再
び白紙に戻る形となったが、田名部匡省県連代表は今後の人選について「期限を設け
ず、ぎりぎりまで選考する」と強調した。

 九日午後、県政記者会で会見した中橋氏は、同日昼に田名部副代表に電話で不出馬の
意思を伝え、詳しい理由などを電子メールで送った−と説明。「三村県政への危機感、
知事選で政策論争を挑む必要性など民主党側とは共通の認識があるが、熟慮の結果、や
はり自分の主戦場は政治活動ではない」と語った。





トップへ

トップへ



直前のページへ

直前のページへ