_______________________________________

平成18年5月25日
日本原燃株式会社社長
兒島 伊佐美 殿
                                 請求者代理人
                                   哘 清悦

拝啓 時下益々ご清祥の事とお慶び申し上げます。
 「風評被害発生への対応依頼(平成17年10月17日付)」の文書で、御社に「契
約解除され在庫として残った米を、御社が買い取って下さる事」を要求して以来、より
わかりやすくまとめた資料等を提供し、早期解決に向けて努力してきましたが、平成1
8年2月17日までに「御社としての回答」を求めたにもかかわらず、何の回答もな
く、回答できない理由や回答が遅れる理由についての連絡も全くなかったのは非常に残
念でした。
 御社の誠意のない対応に当事者間での話し合いによる解決は無理であると判断し、平
成18年2月21日に風評被害認定委員会に申立てをしましたが、平成18年4月27
日の第16回風評被害認定委員会では、「まだ双方に話し合いの余地がある」との判断
から、申立てを受理しないとの決定がなされました。
 私としては、公開で協議され下されたその決定を重く受け止め、風評被害認定委員会
委員の助言を参考に、面談での協議の前に、交渉相手が有する権限を確認した上で、再
度御社と交渉を行う事に致しました。しかし、これまでもそうでしたが、5月8日付で
貴殿宛に送付した文書の回答も、なぜか貴殿からではなく、〇〇〇地域交流部長名で送
付されてきておりました。それでも、問題解決に向けて交渉が前進するのであれば良か
ったのですが、むしろ、交渉がこじれる結果となってしまいました。
 その原因が何であるかを探していたところ、「大島理森農水相前秘書官の口利き疑
惑」事件(http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/ooshima/index2003.html)に、難航
している本交渉との類似点を見つける事ができました。大島代議士は多数の疑惑を持っ
ている方でありますが、2003年2月20日(木)の東奥日報掲載記事を一例として
紹介します。

 大島農相が元秘書現金流用認める
 イトーヨーカドー八戸店が入居する八戸市の八戸スカイビル所有者が二〇〇〇年六月
の総選挙時、大島理森代議士(現・農水相)の公設秘書(当時、〇二年一月に退職)に
現金六百万円を渡した問題で、大島氏は二十日、元秘書の現金受領を認めた上で「選挙
活動に役立ててほしい、ということで渡されたと聞いているが、私や他の秘書にも相談
せず一年半に渡って彼(元秘書)が預かっていた。流用したと思い、直ちに返却を命じ
た」と説明した。
 「政治とカネ」の問題をめぐる同日午前の衆院予算委員会集中審議で、細野豪志議員
(民主)の質問に答えた。
 細野氏は「ビル所有者は『ヨーカドー八戸店が撤退しないよう、働き掛けを期待し
て、総選挙公示前日の〇〇年六月十二日、六百万円を秘書に渡した』と言っている。返
金したと聞くが、これは政治資金規正法違反はないか」と追及した。


_______________________________________

 これに対し大島氏は、六百万円の趣旨について「選挙活動に役立ててほしいというこ
とで、見返りということではないと聞いている」と反論。現金は元秘書が受領したが
「〇一年暮れごろ、地元で『(金は元秘書が預かったまま)行っていない』とうわさに
なり、元秘書に問いただした」と説明した。
 答弁によると、元秘書は「預かっていた。本当に申し訳ない」と謝罪し、「流用した
か」との大島氏の問いを否定しなかったという。六百万円は、別の秘書を通じてビル所
有者に返金した。

 私もこのビル所有者と同様、本人の代理で面談に応じた相手の氏名や立場までは確認
していても、「委任された権限の範囲の確認をしないまま交渉を行った」というのが共
通点でもあり最大の落度でもあったと思います。
 双方が違法ではないと認識していたのであれば、そのビル所有者が大島代議士に公開
の場で直接、「選挙活動に役立ててほしい」と言って六百万円を手渡すか、大島代議士
本人が何らかの事情で直接会う事ができなかったのであれば、「大島代議士の代わりに
現金を受け取る権限を委任された事を証明する委任状」を相手に提出し、委任した権限
を明確にしてから交渉や金品の授受を行えば、このような問題は起こらなかったと思い
ます。
 しかし、御社の広報・地域交流室の〇〇部長は、大島代議士の秘書よりも悪質で、私
に面談による協議を要望しておきながら協議の場には一度も顔を出さず、5月8日付の
文書で私が面談による協議の前に委任状を提出する事を要求したにもかかわらず、それ
に応じようともせず、勝手に私に文書を送り付け交渉を混乱させております。
 二〇〇二年の通常国会では、鈴木宗男衆院議員、加藤紘一・元自民党幹事長、井上裕
前参院議長、田中真紀子前外相が「政治とカネ」でつまずきましたが、当時、自民党国
対委員長の大島代議士は「議員には秘書の監督責任がある」と言い続けてきました。恐
らく、「社長には社員の監督責任がある」と考えておられると思います。今一度、御社
の社員が、社長である貴殿に判断を仰ぐ事なく勝手な事をしていないかどうか、貴殿が
リ−ダ−シップを発揮して「総点検」を実施する事を提案致します。
 当事者の一方の代表である貴殿ともう一方の請求者の代理人である私が交渉を行う上
で間違いのない確実な方法は、「公開の場で貴殿と私が直接交渉を行う事」であると確
信しております。私は、貴殿の都合に合わせて日程を調整致しますので、貴殿の都合の
良い日時をご指定下さい。複数提案して頂ければ助かります。協議の場所は七戸町、協
議時間は概ね2時間と考えております。早めの回答をお待ち致しておりますが、すぐに
回答できない場合は、先ずはおおよその見通しをお知らせ下さいますようお願い致しま
す。                                   敬具


_______________________________________

トップへ
トップへ
直前のページへ
直前のページへ